しゅーとめも・わんもあせいっ

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“中国軍の見栄”以外の何物でもないんだけどねぇ・・・

新型戦略爆撃機「轟6K」が服役 ハワイへの急襲も可能_中国網_日本語

 戦略爆撃機というジャンル自体が“そもそも”である、というのが世界的なドクトリンであり、これを持ちたがる気が知れない…というのが、たぶん正解なんですがねぇ。
 アメリカは本土基地から出撃して世界中に展開してる空中給油機から燃料補給して、ヘタすれば世界一周して元の基地に帰ってくる…てな、「アメリカ様」だからできる作戦が可能だからこそ、未だに大量の戦略爆撃機が保有できます。
 ロシアは、所有するほとんどが対艦ミサイル母機であり、戦略爆撃機編隊を組み敵艦隊の射程圏外から対艦ミサイルの飽和攻撃を行うというドクトリンがいまだに残ってる影響下で持っているというのが現状です。
 イギリス?3Vボマーと呼ばれる戦略爆撃機たちを所有してましたが、フォークランド紛争ではブラックバック作戦なんて、無茶半歩手前な作戦で無理やり運用するレベルですぜ?としか言いようがないですね。
>>轟6Kは既にアメリカのグアム島やミッドウエイ諸島、ハワイ諸島への空からの強襲作戦が可能なレベルに達している。<<
っていうのが、先ず以て戦略爆撃の用法用例から逸脱してる辺りで噴飯物というかなんと言うか。

 戦略爆撃機はデカくそして重い飛行機(そして高額)なので、航空優勢(制空権)が確保された空域での利用が前提の兵器です。
 そういう前提が認識されていなかったWWIIの頃は、全身機銃でハリネズミ化しP-51のような護衛戦闘機を従えて、それでも多大な犠牲を払いつつ爆撃を強行してたワケですが。(その犠牲が前述の前提を確立した、とも言えるのですが)
 そこから言えば、「強襲作戦」なんて言い出した「漢和ディフェンスレビュー」か中国軍事当局のセンスを疑う・・・とするほうが合理的であるといえるでしょう。
 アメリカは「アメリカ様」ですからB-2という、「イージス艦よりも・同じ重量の金塊よりも高額な」ステルス爆撃機を配備しレーダーに映らないというチート性能で世界の空全てが航空優勢下に置かれたような状況を創り出したから、初動でいきなり戦略爆撃という離れ業を可能にしたワケで、参考や教則になりません。

 以上から言えば、いまさら戦略爆撃機を持つことを誇るなんて、どれだけ馬鹿馬鹿しいかがよく解ると思います。
 ただ中国は、「自分を必要以上に大きく見せて威嚇する事で防衛とする」を基本としてますので、空母と並んで持ちたがる兵器ではあるのでしょうね。戦力として役に立つの?と言われたら苦笑いするべき存在ですが。